2006年7月17日月曜日

映画と小説

昨日、映画「ダヴィンチ・コード」を見ました。
文庫になった時点で、小説の方は読んでからの映画ということになります。
廻りの小説を読まずに映画を見た人の話ではあまり面白くないという反応でした。
僕も小説の方が映画よりも面白いのではないかと思います。
皆さんの意見では、キリスト教に対する知識やダヴィンチに関する知識、
秘密結社に対する知識がないので、面白くなかったという意見が多いようでした。
確かに、その辺の内容を理解していた方が面白いのかもしれません。
でも、僕の印象ではその辺の知識がない方が、良い悪いは別として、
そういうものかと思い、ストーリーにあまり疑問を持たずに見れるので、
そこは問題ではないのではないかと思います。
では、なぜ僕は小説の方が面白いと思ったのか。
その理由は、心理描写の有無ではないかと思います。
小説では心の声で心理の描写が可能なため、心理戦が描かれています。
逆に映画の方は、その辺がうまく描かれていないため、
主人公がどうしてその選択をしたのかが良く分からない場合がありました。
ここが分かりにくいために映画は面白くないと思います。
よく、本は絵がないので想像力を働かすため、映画や漫画よりも良いとされています。
今回のことで考えたのは、映画は表情からこの人の心理を想像することが必要があるということです。
現実の社会で必要となる想像力は寧ろ、後者ではないかと思います。
この考えでは、小説よりも映画の方が人間が生きていくために必要な想像力の鍛錬ができるのかもしれません。
今回は洋画のため言葉のニュアンスや言い方は分からず、字幕に頼ってしますので、その点では不利だったとは思います。

うちの事務所のボスがいつも語っているのは、
打合わせの内容から施主の要望を引き出しますが、
言葉には出てこない内面を見抜かないと彼らが本当に求めている住宅は作れない。
この言葉につながる事ではないかと漠然と考えました。

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