2007年1月31日水曜日

九州国立博物館

「若沖と江戸絵画展」は、九州国立博物館での開催でした。
九州国立博物館には、2度目の来訪です。設計は、菊竹清訓さんです。
オープン当初に一度、行ったときは建築にあまり共感を持てませんでしたが、
今回は、内部のダイナミックさはなかなか良いかなと思いました。
波打つ屋根の下にキューブの箱(展示室)が入っている構成です。
外観は、波打っている屋根に違和感を今でも覚えますが、
屋根の動的な動きとキューブの対比、
地上階からエスカレータで上がっていくときの昂揚感は、
大きな屋根の下にもう街ができているイメージを実現しているように感じます









九州国立博物館の近くには、有馬さんの太宰府の住宅もあります。
僕がまだ、大学生の時に出来た住宅です。
真っ白い建物が斜面に沿って建っています。





建築の投稿があまりにも少ないので、今後は過去に訪れた建築の旅の記録を投稿します。

2007年1月29日月曜日

プライスコレクション「若冲と江戸絵画」展

プライスコレクション「若冲と江戸絵画」展を九州国立博物館に見に行きました。
オフィシャルページは、ココ
オフィシャルブログは、ココ
伊藤若沖については、ココ
伊藤若沖は、素晴らしかったです。江戸の人なのに、全然古くないです。
技法などに拘らず、コンセプトが明快な作品でした。
鯉魚図群鶴図紫陽花と双鶏図鳥獣花木図屏風1に特に感銘を受けました。

鯉魚図は、構図がとても好きです。
構図的に実際にはあり得ないようなデフォルメをすることで、
躍動感が一層強く感じられます。素晴らしいです。

群鶴図は、白の透明感が綺麗でした。
白の濃淡で地の紙?布?のテクスチャーが絵の一部となって現れています。
絵と下地の関係に感服です。

紫陽花と双鶴図は、とにかく書き込みがすごいです。
キャンパス?全体に事細かに鶏と紫陽花が書かれています。
実際は、あり得ない鶏の形態らしいですが、これぞ鶏と感じます。

鳥獣花木屏風図は、約4万個の升目を描き、升目の色・濃度を変えて、
動物や植物を描いています。江戸時代にこんな絵を描いたことに驚きます。
よく見ると、所々に升目のルールを破る曲線が入っています。
ルールを破った曲線は、全体を壊すことはないのですが、
全体に動きを与えて、絵に深みを増してるのではないかと思います。

今後の自分の設計活動にも影響を与えてくれそうな
建築に置き換えることが出来そうなコンセプトを持った作品です。

2007年1月28日日曜日

大牟田の耳鼻咽喉科

矢作事務所物件の耳鼻咽喉科を見学に行きました。
1月10日に竣工しましたが、すぐ開業したため、初めて現地に訪れました。
自分の事務所の物件ですので、コメントはしません。あしからず。













2007年1月24日水曜日

時間はどこで生まれたのか

時間はどこで生まれたのか」を読了です。
著者、橋元純一郎さんは、物理の先生です。
詳しくは、氏のサイトを参照下さい。
著者の話が上手なのかすごく楽しく読むことが出来ました。
大まかなストーリーは、哲学的な時間の定義を現代科学の観点から定義し直そうとするものです。

哲学者マクタガードの思想から、時間をA系列、B系列、C系列と分類しています。A系列とは、主観的な過去から現在、未来へと流れる時間です。B系列とは、客観的な時間で、過去から現在を現した歴史年表のような時間です。C系列とは、ただ出来事の配列で過去や現在、未来などなくすべてが並列にある間隔です。

初めに相対性理論の時間概念についてですが、時間は実数空間で現し、空間は虚数空間で現す時空の中で現されています。光の速さを基準にして、光よりも遅い部分に関しては過去・現在・未来の流れが成立しているます。ここで大事なことは、光を絶対的な基準として、時空を考えると、他人と同じ時空を共有することが出来ないと言うことです。時空はミンコフスキー空間で現されます。ミンコフスキー空間とは、ユーグリット空間で現すことができない相対性理論の幾何学を、4次元の多様体として統合し記述した空間です。

次に量子論的な時間概念ですが、結論からいうと量子的なミクロの世界では時間は存在しません。ミクロの世界では、温度も色も存在しないのと同じように時間も実存しないそうです。不確定性理論から導かれてますが、直感的に分かりませんので、勉強が必要です。時間と空間が実存しないミクロの正解では、因果関係が存在しません。これを図で現すとファインマン図形になります。ミクロの世界の時間はC系列と言えます。繰り返し述べられていたことは、時間や温度などの物理量は、ミクロの世界では存在せず、マクロの物質で測定することで初めて表に現れて来るということです。

そんなわけで、時間はミクロの世界で生まれたのではなく、マクロの世界で生まれたという事が結論です。

しかし、A系列の主観的な時間系はどのように定義づけることができるのかという回答については、エントロピー増大の法則が関係しているそうです。エントロピー増大の法則とは、マクロの世界では、秩序のない方向に進んでいくという法則です。しかも、エントロピー増大の法則は、可逆的でないそうです。例えば、意志的で無ければ、机の上はどんどん散らかってきます。これは、エントロピーが増大しています。

長くなったので、後は自分で読んで下さい。

この本でなるほどと思ったことがいくつかあります。
一つは、時間や空間は共有できないという、相対性理論の時空間があるために、
住宅は一室空間になっているのではないかと、勝手に納得しました。
量子論では、ミクロの正解ではC系列の時間系であるという事実からは、
一昔前に流行ったスーパーフラットなすべてを並列に扱うようなプランは
この間隔から生まれたのではないかと勝手に納得しました。

量子論からは、ミクロの世界を住宅という最小限の建築に当てはめて、新しい発想がないかと思ってみたり。
エントロピーが小さい状態を秩序がある状態だとすると、建築が時間の流れに逆らって、エントロピーが小さい秩序的な物を想像していることだと思ってみたり。
逆にエントロピーの大きい無秩序な建築とは何だろうと思ってみたりしました。

かなり、面白く読めたのでお勧めです。

2007年1月22日月曜日

奥田民生のベスト

奥田民生のベスト「記念ライダー1号」「記念ライダー2号を購入しました。
ベストは、あまり好きではないのですが、昔のCDが倉庫の奥に眠ってしまっているため、
懐かしさから購入してしまいました。
2枚の選曲方法が、曲名が漢字が1号、曲名がカタカナ・英語が2号です。
これから考えても、アルバムに繋がりなんてないのだろうし、ベストに対するちょっとした皮肉にさえ感じます。

今は、ipodの普及により音楽を携帯することが可能ですが、昔はCDを持ち歩くなど面倒なでした。その点、ベスト盤は便利な存在です。たぶん、アーティストも儲かるだろうし・・・。

2007年1月18日木曜日

ウェブ人間論

ウェブ人間論を読みました。
ウェブが普及した現代人はどうなるでしょうかという問題についての梅田望夫さんと平野啓一郎さんとの対談です。

以下気になった部分を箇条書きにします。
1.現代のブログ文化によって、自分のアイデンティティを社会に向けて発信することが出来るようになった。
2.web上のコミュニティでは匿名で自分の顔を出さずに意見できることでリアル社会とは別のもう一つの自分を持つことができるようになり、ある種の二面性を持つようになるのではないか。この二面性を以て、一人のアイデンティティを形成するのではないか。
3.リアルな社会の中で意見できる場所が無くなり、EBが公的な場の役割を担うような社会になる。
4.匿名性によって、リアルには影響がない形でWeb上で意見ができることで、Web上での社会性が失われている。mixiは、顔は分からないが誰かを有る程度特定できるため社会性がある。

・・・みたいなことが対談されていました。

この流れが建築にどのような影響を与えるのでしょうか。建築はリアル世界でしか存在し得ない物理的なものです。Webの進化により、公共の場がリアルから奪われていくのであれば、建築はもっとパーソナルなものになり、webと役割分担すべきなのでしょうか。Webの進化に役割を奪われないような方向がよいのでしょうか。
webとリアルの共存する世界でのリアルの役割とは。その世界での建築とは。
より物質的な建築が良いのか。公共の場を含まない個人又は家族のみの閉じられた空間が良いのか。

2007年1月17日水曜日

デジタル一眼レフ購入


先日、デジタル一眼レフを購入しました。
nikon D50です。型落ちの展示品を購入したので、5万円での購入です。
フィルムカメラのレンズも使えるため、D40ではなくD50を購入しました。
僕は、カメラには詳しくないですが、nikonが好きです。
デジタル一眼レフについてはいろいろ勉強しましたので、
いづれウンチクを披露したいと思います。

2007年1月16日火曜日

JISの照度基準

照度の基準をJISが決めていることを知っていますか?
設計するときに、結構役に立ちます。
JISの照度基準表のサイトです。
設計のご参考にどうぞ。

2007年1月15日月曜日

青葉の家オープンハウス

オープンハウスに行って参りました。
久しぶりに他事務所の作品を見ることが出来、大変刺激的でした。
















住宅地での周囲との関係性について、考え抜かれた案との印象です。
密集した住宅地のため、外周には大きな開口部を設けず、ハイサイドライトライトを設け、室内に光を取り入れています。この特徴的なハイサイドライト部分を門型のRCの構造体組み込み、門型RCからキャンティで床を持ち出すような構成となっています。















夜には、ハイサイドライト部分から周囲に光が漏れて違った表情になります。
グランドレベルに面する開口部は、玄関のみとなっているため、防犯性もかなり高いです。
住宅密集地では重要な点だと思います。













































内部は空間は、リビングスペースを中心にRC門型構造により、ダイニング・キッチン、室2、トイレ浴室と仕切られています。仕切られてはいますが、建具も かなり大型のため、ほとんど一室空間的であり、ハイサイドライト部分の光を共有しているためかかなり一体感のある空間でした。


住宅密集地での住宅のあり方として必要な条件を、門型のRCフレーム4つとハイサイドライト、宙に浮いている床との組み合わせにより、バランスよく解決している建築でした。
内部にもRCフレームにより、一室空間に程よい距離感が生まれていました。

2007年1月13日土曜日

ブログの移動

旧bloggerから新bloggerへ移動しました。
過去の投稿は、随時追加していきます。

2007年1月8日月曜日

鉄コン筋クリート

映画「鉄コン筋クリート」をみました。
原作は、僕が高校生の時に、ビックコミックスピリッツで連載されていました。
内容は、原作そのままです。
松本大洋の不思議な世界をうまく映像化していました。
特に街の雰囲気はうまかったです。
不思議なパースのかかった極彩色の街は、
平面的な立面が何重にもレイヤーがひとつの街を形成しています。
なんとも言えない世界観でした。

2007年1月5日金曜日

あけましておめでとうございます。

あけましておめでとうございます。
本年も何卒宜しくお願い致します。

年賀状代わりに・・・。
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