2007年10月26日金曜日

生物と無生物のあいだ



「生物と無生物のあいだ」を読みました。

哲学的なことを期待して読み始めたのですが、

とても科学の話でした。

でも、偉人の話を交えながらストーリがある展開は、

とても読みやすい科学の本です。

以下、建築のコンセプトに応用できそうな部分の抜粋です。

「生命とは、自己複製を行うシステムである。との定義が生まれる。そしてこのことは、DNAがもつ美しい2重ラセン構造に明確に担保されている。構造がその機能を体現する。」
「貝殻の美しさは、生命がもたらした動的な秩序がもたらす美である。」
「生命現象が原始に対して圧倒的に大きいのは、原子が統計的な振る舞いを行うためであり、平均から外れた原子の振る舞いに左右されないためである。」
「それは決してランダムな試行と環境によるセレクションによるものでなく、そのような淘汰作用よりも下位の次元であらかじめ決定されていることなのである。ランダムなのはむしろそのときの原子や分子のふるまいであり、その中からいかに秩序が抽出しうるかが問題となる。そのための大前提として、いみじくもシュレーディンガーが看破したように、原子に対して生物は圧倒的に大きい存在である必要があるのだ。」
「肉体というものについて、私たちは自らの感覚として、外界と隔たれてた個別としての実体があるように感じている。しかし、分子のレベルではその実感はまったく担保されていない。私たち生命体は、たまたまそこに密度が高まっている分子のゆるい「淀み」でしかない。しかも、高速で入れ替わっている。この流れ自体が「生きている」ということであり、常に分子を外部から与えないと、出て行く分子との収支が合わなくある。」
「エントロピー増大の法則に抗う唯一の方法は、システムの耐久性と構造を強化することではなく、むしろその仕組み自体を流れの中に置くことなのである。つまり流れこそが、生命の内部に必然的に発生するエントロピーを排出する機能を担っていることになるのだ。」
「生命は、その内部に張り巡らされたかたちの相補性によって支えられており、その相補性によって、絶え間のない流れの中で動的な平衡状態を保ちえているのである。」
「ある場所とあるタイミングで作り出されるはずのピースが一種類、出現しなければそのような自体がおこるだろうか。動的な平衡状態は、その欠落をできるだけ埋めるように平衡点を移動し、調節を行うとするだろう。そのような緩衝能が、動的平衡というシステムの本質だからである。」
「機械には時間がない。原理的にはどの部分からでもつくることができ、完成した後からでも部品を抜き取ったり、交換することができる。そこには二度とやり直すことのできない一回性というものがない。機械の内部には、折りたたまれて開くことのできない時間というものがない。生物には時間がある。その内部には常に不可逆的な時間の流れがあり、その流れに沿って折りたたまれ、一度折りたたんだら二度と解くことができないものとして生物はある。」
以上が感銘を受けた部分です。
特に太字部分は、建築に当てはめることができれば、面白そうです。
隈さんの弱い建築だったりするのかも知れませんが・・・。
それぞれの建築の流れを見定め、その流れの中におくことでエントロピーに逆らった建築というものを頭の片隅において設計してみたいと思います。

2007年10月24日水曜日

Complete Clapton

コンプリートクラプトンを購入しました。
なんといっても睡眠には向いてます。
特に2枚目は。懐かしいものです。

2007年10月19日金曜日

畳があぶないらしい

きっこの日記というブログあります。
10月19日の投稿に畳についての記述があります。
設計者として、安全な畳を使用するように
仕様書の内容の変更が必要です。
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