2006年7月29日土曜日

姜尚中の政治学入門


「姜尚中の政治学入門」 を読了しました。
読み始めのきっかけは、10+1に福岡オリンピックの基本計画の紹介がされており、
そこで磯崎新が姜尚中の「東北アジア共同の家をめざして」の思想を取り入れたと書いていたことに端を発します。福岡オリンピックについては後日ブログに書きますので、今日はこの本の感想です。
自分自身に政治学特にグローバルな視点での政治学に対する知識が全くといっていいほどなかったため、
この本の詳細の部分は、理解できませんでした。
この本の大筋は、現代の日本とその周辺の政治するために7つのキーワードについて書かれています。
「キーワード」は、「アメリカ」「主権」「憲法」「戦後民主主義」「歴史認識」「東北アジア」が挙げられいます。
始 めの3つに関しては、グローバルな視点での政治の流れについての概要と感じました。端的に述べると、政治は宗教との係わり合いが主題であり解決すべき問題 であり、今起こっている問題も宗教に貴意するものが大きいということでした。後半部分は、日本とその周辺国に焦点を絞り語られています。
「戦後民 主主義」では、戦後の日本とアメリカの関係、高度成長の結果生まれた豊かさが思想的な飢餓を生み出したことなどが言及されています。歴史気認識がナショナ ルアイデンティティを模索視する世界の流れ、この結果生み出されたものは、各国が自国の美化するような歴史気認識をすることで各国間での認識の違いによる 断絶がいっそう深まっているという内容です。最後に東北アジアについては、東北アジアの歴史的な意味と地政学的な意味の大きさを唱え、東北アジア経済圏を 形成することが今後の世界経済、日本経済の発展に大きな意味があると述べています。ここでいう東北アジアとは、日本、韓国、北朝鮮、中国、ロシア、台湾、 そしてアメリカを含むかなり大規模な経済圏を指しています。最後の東北アジアの話は現在のはなしなので分かりやすく、納得がいくものでした。

2006年7月28日金曜日

ロボッツ

映画「ロボッツ」を鑑賞しました。
映画の主題は、「すべてのものにチャンスがある。目の前の事を一生懸命やり続ければ、大きなことをやり遂げることができる」です。
基本的に子供向けの映画なので、言語で直接主題を訴えていました。
基本的に楽しめる映画でした。
映像もCGがとても綺麗でした。
アメリカの映画なので、最後は勧善懲悪で終わってしまいます。
ここが上の主題と多少異なるのかなという印象を受けました。
罪を犯しても、頑張るチャンスは与えるべきだという方が僕的には良かったのではないかと思います。
前回のステルス同様、主人公はロボットです。
今回の映画は、全ての登場人物がロボットであるため、ロボット=人間なので、
前回のような、人間とコンピュータ(ロボット)の違いに対する思想はなかったです。

2006年7月27日木曜日

ステルス

映画「ステルス」を鑑賞しました。
大雑把にいけば、人工知能を持ったステルス戦闘機の話です。
最終的にその戦闘機は不慮の事故で感情を持つ存在になります。
その結果、人間を殺してしまうことにもなりますが、
最終的には主人公とヒロインを助けます。
でも、死んだ人間の仲間には敬意を表し、
壊れてしまった人工知能には敬意を表さないで終わってしまいます。
そうなると、思想として全然現在と変らないんじゃないのかと思います。
アメリカ的と言えば、アメリカ的なのかもしれません。
人工知能に感情まで持たせるストーリー展開をしておきながら、
結局、機械は人間とは違う扱いだよってことで終わる。
この映画の意味が分かりません。
鉄腕アトムだって、ロボットだけど、
彼を人間として扱っている人を正義として描いているのに。
学習が出来、意思を持って行動が出来、感情がある。
果たして、何を持って人間というのでしょうか。
人間として、他にもっていれば人間と呼べるのか。
もっと他にあるのかもしれないけれどもそこが分からない映画です。

2006年7月21日金曜日

シンポジウム

先日、AIKのオープニングレセプションと八幡アートまちづくりシンポに行って来ました。
AIKについてですが、アート・インスティチュート北九州が正式名称です。
AIK(エイアイケイと発音)は、ギャラリーソープの宮川さんとキャンディーファクトリーの古郷さんがメインのアーティストとなり、
アートをwebで配信することをメインプロジェクトとするNPO団体です。
言葉にすると結構、ありがちだとおもいます。
既にweb(アートオンライン・ジャパン)というホームページを立ち上げていて、世界中のキュレーターからオファーがあれば、 世界津々浦々でモニターを設置し、作品をダウンロードし展示することが興っているそうです。
さらにこの考えを発展して、北九州ビエンナーレみたいなものを開催するのですが、 その会場を北九州だけではなく、世界中の都市としてネットワークてきなビエンナーレを目標をしているそうです。
最初の話だけではありがちな話ですが、最終的な目標まで聴くとなんだかワクワクしてきませんか。
建築には、適用しにくい話ですけれども、現在、巷に溢れている建築系のサイトは全然ワクワクしないので、次のステップに進むようなワクワクすることを模索したいです。

続いて、 シンポジウムの方ですが、こちらも先程のAIKの理事の1人、毛利嘉孝さんが司会を勤め、北九州にゆかりのある建築家、アーティスト、写真家、学芸員さんがディスカッションを進めるシンポジウムでした。
ここで一番、おもしろかった言葉は、「まちづくりには、古くから3つのものが必要と言われていて、 その3つとは、”よそもの”、”わかもの”、”ばかもの”」だそうです。キャッチーな良い言葉だと思います。
今回のシンポジウムで考えさせられたことは、まちづくりの目的て一体何なのかということです。
今までは、経済が衰退した地域の復興的なものをまちづくりと捉えてきた節が自分にはありました。
しかし、実際、衰退した経済がもう一度復興することなんてそうそうあるものではないように思います。
もっと、経済を追いすぎて希薄になった人間関係の修復や文化的な営みなどを地域に根付かせて、お金がなくて楽しく生きがいをもって生きていくことができる町を作ることをまちづくりというのかもしれません。
その時初めて、アートがまちづくりに役立つだろうし、建築が役立つのかもしれません。

最後に毛利嘉孝さんについてですが、
文化=政治 グローバリゼーション時代の空間叛乱」という本はかなり面白かったです。
内容は、カーニバルやデモなどの政治運動に関するものです。

2006年7月18日火曜日

山笠があるけん博多たい。


博多祇園山笠に行ってきました。
2年連続で参加です。
山笠は、短距離と長距離の2つのタイムを競うのですが
短距離は、櫛田神社の境内を1周するタイムを競い、
長距離は、ゴールまでのタイムを競います。
詳しくは、こちらを参照して下さい。
今年は、櫛田神社を出たところで観戦でしたが、
櫛田が終わった後なので、どこか安心感があり、
後は楽しむぞといった感じがしました。
去年は、櫛田入り前の山が控えているところでの観戦でした。
ここは、すごい緊張感で見てるこちらまでドキドキしました。
どちらもそれぞれの良さがあるのですが、
あの緊張感がとても好きでした。
来年は再度、緊張感を味わいに行きたいです。

2006年7月17日月曜日

映画と小説

昨日、映画「ダヴィンチ・コード」を見ました。
文庫になった時点で、小説の方は読んでからの映画ということになります。
廻りの小説を読まずに映画を見た人の話ではあまり面白くないという反応でした。
僕も小説の方が映画よりも面白いのではないかと思います。
皆さんの意見では、キリスト教に対する知識やダヴィンチに関する知識、
秘密結社に対する知識がないので、面白くなかったという意見が多いようでした。
確かに、その辺の内容を理解していた方が面白いのかもしれません。
でも、僕の印象ではその辺の知識がない方が、良い悪いは別として、
そういうものかと思い、ストーリーにあまり疑問を持たずに見れるので、
そこは問題ではないのではないかと思います。
では、なぜ僕は小説の方が面白いと思ったのか。
その理由は、心理描写の有無ではないかと思います。
小説では心の声で心理の描写が可能なため、心理戦が描かれています。
逆に映画の方は、その辺がうまく描かれていないため、
主人公がどうしてその選択をしたのかが良く分からない場合がありました。
ここが分かりにくいために映画は面白くないと思います。
よく、本は絵がないので想像力を働かすため、映画や漫画よりも良いとされています。
今回のことで考えたのは、映画は表情からこの人の心理を想像することが必要があるということです。
現実の社会で必要となる想像力は寧ろ、後者ではないかと思います。
この考えでは、小説よりも映画の方が人間が生きていくために必要な想像力の鍛錬ができるのかもしれません。
今回は洋画のため言葉のニュアンスや言い方は分からず、字幕に頼ってしますので、その点では不利だったとは思います。

うちの事務所のボスがいつも語っているのは、
打合わせの内容から施主の要望を引き出しますが、
言葉には出てこない内面を見抜かないと彼らが本当に求めている住宅は作れない。
この言葉につながる事ではないかと漠然と考えました。

2006年7月16日日曜日

balance in design


Balance in desin」という本を読みました。
何かをデザインをする場合に、コンセプトなど抽象的な部分を練り上げ、
その後、表現する媒体でデザインをするのが一般的だと思います。
自分にも当てはまりますが、コンセプトは、与条件や時代背景などから考えます。
しかし、いざ形に落とし込む際のデザインのかっこよさが必要になります。
このかっこよさというものが厄介で、自分がかっこよいと思えばそれが一番良いという
自分の美意識に対する自信のみでは限界があるのではないかと思います。
そこで、今回この本を読みました。
前置きが長くなりましたが、内容は、黄金比を基本とするプロポーションにまつわる話です。
大学でも言葉と概念としては教育されましたが、役にたてることが出来ていませんでした。
ここでは、いろいろなデザインの事例を黄金比を使い説明してくれます。
そこで分かったことは、最終の形態では出てこない補助線の引き方が重要ではないかということです。
補助線を引く際に、理論的で幾何学的に美しいとされるプロポーションを用い、デザインを決めていく。
結局は、補助線の引き方にセンスは求められるのですが、
全体のバランスが崩れないようにする手段としては有効なようです。

2006年7月15日土曜日

ソーシャルブックマーク

ソーシャルブックマークを作りました。
ある意味で僕の趣向が分かると思います。
こちらをどうぞ

2006年7月14日金曜日

イレイザー



「イレイザー」を購入しました。(一番上)
レディオヘッドのトム・ヨークさんのソロアルバムです。
レディオヘッドとソロアルバムの違いが何なのかは分かりませんでした。ソロである必要性がないのかバンドである必要がないのかは分かりませんが。




因みに、レディオヘッドのCDを始めて買ったのは高校生の頃です。
パブロハニー」というタイトルでした。ジャケ買いです。(上から2番目)子供が花の中にいる感じと色味が好きでした。

2006年7月8日土曜日

日本人の正体


「日本人の正体」を読みました。
養老孟司とテリー伊藤の対談を本にしたものです。
基本は、養老さんのいつもの話を対談形式で噛み砕いて話していくというものです。
いつものことですが、養老さんの楽天家具合は、人生なんとかなると思わせてくれます。
対談という形によって、養老さん1人では到達し得ない結論まで到達したのではないかという感じがありました。
会話をすることで自分が考えていなかった自分の考えに到達できる瞬間はとても気持ちがいいものです。
僕に、そんな会話ができる人は1人しか思い出せません。一般的には沢山いるものなのでしょうか。


本の中では、養老さんは体を動かせと主張されています。
建築の仕事では、体をあまり動かしません。図面を書いて、現場の方々に作ってもらわなくてはなりません。
実際に体を動かして建築を作った経験がないと駄目なのではないかと思っています。
新しい物を生み出す場合には、漠然とした感覚が必要になると思います。
構造的な感覚やプロポーションの感覚、温熱環境に対する感覚。物を作るための基礎となる感覚。
本を読んだり勉強して得ることもできますが体で感覚を覚えなければ、
新しいものを生み出すための感覚が身につかないように思います。
もし、自邸を建てる日がやってくるのであれば、セルフビルドしたいものです。

2006年7月5日水曜日

文房具

デザインという言葉が消費され始めて久しい昨今、新たなデザイン文具メーカー「Craft Design Technology」の誕生です。アマダナの鄭秀和がデザイナーで参加しています。興味のある方は、こちらをどうぞ。

2006年7月4日火曜日

嫌われ松子の一生


「嫌われ松子の一生」 を見ました。
2時間近くある映画は苦手なのですが、楽しく見ることが出来ました。
感想を一言で、人生どうにかなるってことでした。
日曜日に、小説を1冊読み、映画を1本見るという贅沢な休日を過ごしました。

2006年7月3日月曜日

灰色のピーターパン


「灰色のピーターパン」 を読了です。
ドラマにもなりましたIWGPシリーズです。
4つの短編で構成されています。
高校生のパンチラ画像を売る小学生の話、強盗に足を壊され夢をあきらめなくてはならなくなった人の話、幼児好きのおっさんの話、当局による風俗と外国人の取締りの話です。
「IWGP」の面白さは、話のスピード感となんとリアリティがあるようなないような感じだと思います。
さ すがにシリーズ5作目ともなるとかなり、失速気味でした。最初の3話はとてもありがちな話で新しさもりません。最後の1話は、逆にリアリティに欠けます。 それでも最後の話がこのシリーズっぽくありました。自分の正義のためなら悪いこともするし悪い力も利用していこうという姿勢が如実に出てました。
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