2006年7月8日土曜日

日本人の正体


「日本人の正体」を読みました。
養老孟司とテリー伊藤の対談を本にしたものです。
基本は、養老さんのいつもの話を対談形式で噛み砕いて話していくというものです。
いつものことですが、養老さんの楽天家具合は、人生なんとかなると思わせてくれます。
対談という形によって、養老さん1人では到達し得ない結論まで到達したのではないかという感じがありました。
会話をすることで自分が考えていなかった自分の考えに到達できる瞬間はとても気持ちがいいものです。
僕に、そんな会話ができる人は1人しか思い出せません。一般的には沢山いるものなのでしょうか。


本の中では、養老さんは体を動かせと主張されています。
建築の仕事では、体をあまり動かしません。図面を書いて、現場の方々に作ってもらわなくてはなりません。
実際に体を動かして建築を作った経験がないと駄目なのではないかと思っています。
新しい物を生み出す場合には、漠然とした感覚が必要になると思います。
構造的な感覚やプロポーションの感覚、温熱環境に対する感覚。物を作るための基礎となる感覚。
本を読んだり勉強して得ることもできますが体で感覚を覚えなければ、
新しいものを生み出すための感覚が身につかないように思います。
もし、自邸を建てる日がやってくるのであれば、セルフビルドしたいものです。

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