2006年6月26日月曜日

吉坂隆正展・九州展


吉坂隆正展・九州展の記念講演 内藤廣編に行ってきました。
まずは、吉阪語録
1.思ってないことを言うな。考えてから口に出せ。
1.困ったときは、良心に聞け。
1.一つの穴を10年は掘り続けろ。  などです。
この日の講演は、吉阪隆正の考え方を通じて、建築のみならず、人生についてのお話でした。
吉阪建築は、周辺環境や時代の流れ、都市などの大きなスケールではなく、人間を基本に考えているそうです。その結果、モダニズム全盛の時代にも関わらず、地面との関係が強く感じられる形態となっていますとのことでした。
ま た、細かいディテールに力を入れるのではなく、ノンディテールで建築を構成することで時代の変化に影響を受けない建築になっているとのことです。うちのボ スも似たようなことを言っていて、巾木や木枠、サッシなどの細かい要素に左右されない力を持った建築を作っているから、ディテールは機能性を重視し考える べきだと言っています。建築の価値は、時代を超えることだと考えると時代の変化や経年変化によって変化する可能性があるディテールにこだわることに何の意 味があるのでしょうか。ただ、逆にノンディテールで勝負するとは如何なることかについて深く考察することが今後の自分の建築に対する考え方を大きく左右し そうです。吉阪正隆は人間にその意味を見出していました。僕らは何に重きを置くべきでしょうか。
最後に僕をとてもあせらせることになったエピソー ドです。吉阪さんは、29歳の時に既に教育者としての覚悟を決めていたとのことです。僕は30歳にして覚悟ができていないように思います。ある意味では、 覚悟を決めている部分もありますが、口で言わなくても人に伝わるくらいの覚悟が自分はできていないように思います。後、5年で建築の実務に就いて10年が 経過します。30年は変らない建築への考えを持たなくてはいけません。これからの5年、一層の精進が必要です。
しかし、建築家はかなりの人が「ある種」という口癖を持っているような気がします。いつか流行語になるかもしれません。

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