2006年9月14日木曜日

ハリガネムシ


「ハリガネムシ」
をよみました。
数年前の芥川賞受賞作品です。
話しの内容はかなりコアですので、内容は省略します。
ハリガネムシとは、寄生虫でカマキリに寄生するそうです。
成虫になったときにカマキリを水辺に誘導し、
カマキリが水に浸かるとおなかを破って外に出てくるそうです。
どうやって、カマキリを誘導するかは分かっていないとのことです。
作中にハリガネムシの生態について書かれてはいないのですが、
主人公とその廻りにいる人は、まさにハリガネムシに寄生されたカマキリのように
身の危険・破滅があると分かっていながら、そこに向かってしまいます。
そこが話の本題となり、人は誰しももっているであろうこの生態に従って生きる人
その部分を騙して生きる人が存在し、後者がまともな人間で前者はおかしな人間と
に分けられています。物語の中では主人公は堕落していきます。
果たして、どちらの生き方が正しいのでしょうか。
作者も曖昧なまま物語を終えていました。

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